「晴らす」のは「屈辱」か「雪辱」か? 悔しい思い、受けた恥を綺麗さっぱりさせるのはどっち?!
ちょっとした豆知識と例文もありますのでよろしければご一読ください。
正しい意味は屈辱を晴らす
各サイトの意味は以下の通りになります。
くつ‐じょく【屈辱】
屈服させられて恥ずかしい思いをさせられること。はずかしめられて、面目を失うこと。「―に耐える」「―感」
引用元:https://dictionary.goo.ne.jp/
はら・す【晴らす/×霽らす】
[動サ五(四)]
1 心のわだかまりを取り除いてはればれとした気持ちにさせる。「疑念を―・す」「鬱憤 (うっぷん) を―・す」
2 目的をとげる。「思いを―・す」
3 空が晴れるようにする。
[可能]はらせる
引用元:https://dictionary.goo.ne.jp/
「屈辱を晴らす」とは、屈服させられた恥ずかしい思いを取り除いて晴れ晴れとさせるという意味です。
では雪辱を晴らす とは?
前述した通り、晴らすのは「屈辱」の方になります。
似た言葉で「雪辱を果たす」という慣用句があり、「屈辱を晴らす」を誤用した結果「雪辱を晴らす」や「屈辱を果たす」が生まれてしまったと考えられます。
二つとも響きも字面も似ているので文中や会話の間に出てきても気づかないことが多いと思います。
ちなみに「雪辱」とは、「辱め(はずかしめ)」を「雪ぐ(そそぐ)」、つまりは「洗い流す」という意味です。「屈辱」は恥ずかしい思いをさせられる意味です。
そう考えると「雪辱を晴らす」は辱めを洗い流したことを晴らすので、恥を受け入れてしまっている意味になってしまいますね。
ちょっとした豆知識 類義語
四字熟語の「名誉挽回(めいよばんかい)」も同じ意味を持ちます。
しかしこれも似た四字熟語で「汚名返上(おめいへんじょう)」というのもありますが、こちらは少し意味合いが異なります。
「屈辱を晴らす」「名誉挽回」は、もともと持っていたモノが奪われ傷つけられた状態を元に戻す意味ですが、「汚名返上」は事実とは異なるモノを押し付けられそれを取り除く意味です。
例文
屈辱を晴らしたくてライブに挑んだジョナサンは残念ながらズボンを履き忘れていました。